自然にも自分にも、次の世代まで優しいくりんかロード工法
「くりんか」という呼称は、石炭火力発電所から排出される石炭焼却灰の塊を「クリンカ」と呼んでいる事に由来しています。石炭焼却灰排出量は年間約1150万t、エネルギー政策の転換により更に排出量が増える事が予想されます。「くりんかロード工法舗装(以下、くりんかロード)」は産業廃棄物として埋立処理されていた石炭焼却灰の高吸水性に着目、舗装工法に取り入れることに成功し、「呼吸する環境舗装」を実現したのです。
これまでに遊歩道・広場・個人庭園・屋上緑化・中央分離帯・社会インフラ施設(送電鉄塔/電波基地局etc)などへの施工が行われ、生活の様々なシーンで優れた「保水性能」を発揮しています。


あなたの街に、「優しい道路」が増えていく。
環境に選ばれた素材です。


「くりんかロード」は保水能力を超えた雨水を「緩やかに」地盤へ排出します。
この「緩やかな排水」が地盤への負荷を軽減し、開発前の土地と同じ様な雨水浸透モデルを可能とするのです。
「緩やかに」地盤へ浸透した雨水は、やがて「地下水」となり「雨水循環」を育みます。
つまり「くりんかロード」は地下水保全を通じ、生物多様性保全の一翼を担っているのです。


この様に「くりんかロード」は舗装でありながら、開発前の土地と同じ「呼吸機能」により、「安心」と「うるおい」のある「街づくり」に貢献できるのです。また産業廃棄物を材料としながら、「地下水の保全」まで可能なのです。



【驚くべき吸水性。滑りやすい場所に効果的】

くりんかロードの正体は「火力発電所」より出る石炭灰を使用した画期的な舗装材です。
くりんかには微細な穴が非常に多い多孔質の為、舗装した体積の40~50%の水を一時的に蓄えることができます。雨水をゆっくりと地面に浸透させてあげることで地下水函養やゲリラ豪雨対策にもなる。また、溜まった水がゆっくり蒸発することで周辺気温を下げる効果もあり、日当たりの良い場所なども効果的である。子供たちがはしゃぐ通路なども滑りを減らし事故を減らす事ができると期待されている。

【舗装が呼吸する?】

「呼吸」とは ~「吸う」 「吐く」~ この2つの機能があって成り立ちます。「くりんかロード」も同じ働きにより、私たちの日常生活でお役に立ちます。
「くりんかロード」の保水量は体積の約50%です。降雨時、「雨水を瞬く間に吸い、多量に保水する」作用が呼吸の「吸う機能」になります。
また晴天になると蓄えた雨水が蒸発し、気化熱により外気温を最大7.7℃下げます。群を抜く保水量ですから、自然乾燥状態になるまで気化熱を長時間出し続け、アスファルトの様に直ぐに蒸発しません。つまり「蒸発し続ける」作用が呼吸の「吐く機能」になります。

【呼吸機能で何ができるの?】

近年の気象を鑑みると、特にゲリラ雷雨への備えが急務です。一方で猛暑日も増加傾向、都市部ではヒートアイランドも加味され健康被害が大問題となっています。
「くりんかロード」の潤沢な保水量を活かせば、ゲリラ雷雨の度に繰り返される都市型洪水に対しても減災効果が発揮でき、街に「安心」を提供できます。例えば「くりんかロード」を80mm施工すると理論上40mm/h(30mm/h:大雨洪水警報発令)の降雨を1時間保水可能ですので、低地への雨水流入を抑制できます。つまり、この1時間で防災・減災の諸活動が可能なのです。
また猛暑・ヒートアイランドへの対応では、降雨後に太陽が顔を出すと貯めた雨水の蒸発(吐く機能)が始まります。潤沢な保水量により気温抑制効果(最大-7.7℃)が持続し、街に「うるおい」を提供できるのです。

【くりんかの働き】


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